地上レーザ測量システムを用いた三次元点群合成について
地上レーザ測量は、令和2年(2020年)3月に作業規程の準則に導入され、レーザ光の届く範囲を短時間で網羅的に測量し、高精度な三次元点群データを取得することができる測量方法として、地形測量等に用いられていますが、1回ごとの計測において、標定点の設置及び位置の計測を行い、標定点の座標値を用いた平面直角座標系への座標変換により三次元点群データを作成するため、計測回数が多い場合は作業負担が大きく課題でした。
そこで国土地理院は、地上レーザ測量において、個々に計測した点群データを処理ソフトウエアで合成処理し、合成処理した全体の点群データを平面直角座標系に座標変換することで三次元点群データを作成する方法を適用した「地上レーザ測量システムを用いた三次元点群合成マニュアル」を作成し、令和6年(2024年)3月に公表しました。この測量方法により、地上レーザ測量において計測回数が多い場合でも、三次元点群データを効率よく作成することができるようになります。
地上レーザ測量システムを用いた三次元点群合成マニュアル
「地上レーザ測量システムを用いた三次元点群合成マニュアル」では、地上レーザスキャナと処理ソフトウエアで構成される地上レーザ測量システムを用いて、点群合成を適用した地上レーザ測量を行うための作業手順等を規定しています。使用する地上レーザ測量システムは、地上レーザスキャナの性能や処理ソフトウエアの機能及び性能、その組合せが異なることから、測量に使用する前に、要求仕様を満たす成果が得られることを確認するための精度試験を行うことが必要です。
なお、このマニュアルは、作業規程の準則(平成20年 国土交通省告示 第413号)第17条第3項に規定されている、国土地理院が定める「新しい測量技術による測量方法に関するマニュアル」の1つです。本マニュアルに従った作業を行うことで、点群合成を適用した地上レーザ測量を公共測量で行うことができます。
様式一覧(下記以外は作業規程の準則上の様式を準用)